加速器グループ

加速器グループ

研究内容

原子核グループが加速器より生成された粒子ビームを用いていろいろと研究しているのに対して、加速器グループは粒子ビームを生成する加速器の技術開発を行っています。※ちなみに加速器とは「荷電粒子を加速する装置の総称 by wiki」です。

様々な種類がある加速器ですが、本加速器グループでは固定磁場強集束 (Fixed Field Alternating gradient = FFA) 加速器の技術開発を行っています。FFA加速器には水平FFA加速器と垂直FFA加速器の2種類があり、本グループではそれぞれのFFA加速器について研究を行っています。

用語>FFA加速器

メンバー

※末尾に@nucl.kyushu-u.ac.jpを付けてください。

   教授:池田 伸夫 (Nobuo Ikeda)
      メール:nikeda
   助教:有馬 秀彦 (Hidehiko Arima)
メール:hiarima

   助教:米村 祐次郎 (Yujiro Yonemura)
      メール:ynmr
   D2:足立 恭介 (Kyosuke Adachi)
メール:adachi

   M1:髙松 恒輝 (Koki Takamatsu)
メール:koki
   B4:堂本 剛秀 (Takahide Domoto)
   B4:石橋 一心 (Isshin Ishibashi) 

活動記録

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150 MeV FFA加速器

(水平FFA加速器)

FFAG-2015b (2)

POP FFA加速器によって原理実証が行われ、次の段階の実用実証機として開発されたのが150 MeV FFA加速器です。150 MeV FFA加速器は周長が約30 mもある大規模実験装置で、陽子を光速の約50 %まで加速します。すでに実用段階にありますが、さらなる高機能化に向けて要素開発を行っています。今後、150 MeV FFA加速器にはビームの安定性を向上させることを目的にした大規模な電磁石改造計画があり、それに向けたシミュレーションや実験を行っています。この研究室ではシミュレーションだけでなく、実機を用いて研究することができる非常に恵まれた環境にあります。

九大に実際にあります。九大工学部公式チャンネルが紹介VR動画を作ってくれています。ぜひどうぞ。 リンク

用語>PoP FFA, FFA加速器

 

垂直FFA加速器

一般的な感覚からして、一様磁場下で円運動する荷電粒子のエネルギーを高くする(加速)と、より広い半径の円を描きながら周回します。サイクロトロンや先に説明した150MeV FFA加速器において加速されたは粒子も同じように軌道半径が変化していきます。(シンクロトロンはエネルギーの変化に対応させた磁場を用いることで半径を一定に保っています)
では、ここで紹介する垂直FFA加速器はどうでしょうか。

垂直FFA加速器は1955年に大河先生によって原理が提唱されました。垂直FFA加速器は、「ビームのエネルギーが増加しても軌道半径が変化せず、軌道位置が垂直方向に上昇(または下降)する」という面白い特徴を有した加速器です(下の図参照)。磁場は一様磁場であり、ビームに対して何ら操作することなく加速されたビームは自動的に垂直方向に変化していきます。この特徴は「通常の加速器において発生する加速時のビーム不安定性が原理的に存在しない」というメリットをもたらしてくれます。このビーム不安定性は大強度ビームを高エネルギーまで加速する加速器において非常に問題になってくるものです。そのため垂直FFA加速器は将来の大強度高エネルギー加速器の候補として期待されています。

垂直FFA加速器の概略図

図. 垂直FFA加速器加速器の軌道変化

←は軌道半径を一定に保ちつつ垂直上方向にビーム軌道が上昇している様子を表した図です
※軸の単位は一例です

現在、世界中どこを探しても垂直FFA加速器は建設されていません。実験的な原理実証もなされていません。基礎研究段階です。なぜ水平FFA加速器に対して進んでいないかというと、「軌道半径一定で垂直方向に変化する」特徴を有するために複雑な磁場分布を用いており、この複雑な磁場分布の取り扱いがなかなかに厄介だからである。(とても大変です...)
色々とロマンあふれる加速器だと思っています(執筆者談)。一緒に研究やりませんか。
→めざせ大強度ハドロンや短寿命ミュオンの高効率加速!! (リンク1参照)

本研究室では世界初の実験的な原理実証を目指して日々研究を行っています。

リンク
1:http://memoirs.eng.kyushu-u.ac.jp/bulletin/77/2/Vol77-No2-1.pdf

ERIT

加速器で加速された粒子(陽子など)が適当なターゲットに衝突すると、中性子やミュオンなどの粒子が生成されます。これら二次粒子は原子核物理や医療分野などで利用されています。ERIT方式は二次粒子をより効率的に生成できる方式として期待されています。

ERIT

図. ERIT方式の概略図

ERIT方式とはEnergy Recovery Internal Targetの略で、ビームの周回するリング内に設置したターゲット(内部標的)にビームを繰り返し衝突させる方式です。ターゲットを通過したビームは広がってしまうが、左図に示す「高周波加速空洞」によってもとに戻ります。

本研究室では、ビームを周回(蓄積)させるリングにFFA加速器を使用したERIT方式についての研究を行っています。なぜFFA加速器を用いるかというと、FFA加速器の特長がERIT方式の要求にマッチするためです。

FFA加速器を蓄積リングとしたERIT方式は、低エネルギー領域のビームを用いた実験によって原理が実証されました。現在は、中高エネルギー領域のビームを蓄積できるリングの設計を行っています。

詳しく>ERIT

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